H26.8.18 お墓参り、法事の主宰(祭祀承継)と相続

お盆の時期に、お墓参りをしたり、法事に行く方も多かったのではないでしょうか。

私も先日、お墓参りに行ってきました。

 

ところで、こうしたお墓には通常、「OO家の墓」というように埋葬されているかと思います。

こうしたお墓を守ったり、法事などの祭祀を主宰する人のことを「祭祀承継者」といいます。

祭祀承継者は通常一人に限られ、お墓や仏壇、神棚など祖先の祭祀や礼拝に供されるものを預かります。

お墓には、その墓の置かれている土地の所有権や使用権も含みます。

 

だれがこの祭祀承継者になるのかというと、

まずは、被相続人が指定した場合はその人がなります。遺言でも、口頭でも構いません。

指定がない場合は、その地方の慣習で定まるとされています。例えば長男とかでしょうか。

慣習もよくわからないという場合には、家庭裁判所が決めます。

 

家庭裁判所が決める場合には、承継する人と亡くなった人との身分関係とか、過去の生活関係、生活感情の緊密度、承継する人の祭祀承継の意思や能力、利害関係人の意見などを総合して判断されるとされています。

 

祭祀を主宰するのかどうかは祭祀承継者の自由です。

法事を絶対にしないといけないといった決まりはありません。

しかし、祭祀を承継した場合、お墓の維持管理をしたり、法事を主宰した場合など、何かと時間やお金がかかります。

 

では、そうしたお墓や仏壇などは相続財産に含まれるのでしょうか。あるいはお墓や仏壇を管理するために費用がかかるから、相続財産を多くもらう権利はあるのでしょうか。

 

 

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H26.8/11 成年後見の申立状況、利用状況

成年後見の申立の相談を受けてから実際に後見人が選ばれるまでには、結構な期間がかかります。

 

まず、相談を受けてから家庭裁判所に実際に申立をするまでに、1〜2ヶ月ほどかかります。

というのは、

 

成年後見の申立をする場合、大阪家庭裁判所では申立人や後見人候補者の面談が行われるのですが、事前に予約が必要です。

いまのところ、予約を入れるとかなり込み合っているようで、たいてい1ヶ月か2ヶ月ほど先になっています。

今日、問い合わせたところ、今予約できるのは10月の初旬だと言われました・・・。

 

 

ちなみに、成年後見の相談を受け申立の依頼を受けると、申立人や候補者、当然ご本人にもお会いし、事情を伺います。

申立の理由や、ご本人の生活状況、財産状況、親族の対立がないかどうか、介護状況など細かくお伺いします。

ほとんどの場合、介護サービス事業者の方が同席されますので、親族の方よりも詳しくうかがうことができることが多いです。

そして、戸籍を収集したり、ご本人の財産関係の資料などを揃えたり、診断書の手配をしたり、申立てに必要な書類を準備します。

診断書は数日から数週間ほどかかるようです。

最初の相談から、書類の準備完了までで、数週間から1ヶ月ほどはかかってしまいますので、そこから家庭裁判所に予約を入れると、さらにそこから1,2ヶ月待たされることになります。

なので、申立が確実な場合は、なるべく早い段階で予約を入れるようにしています。

 

そして、家庭裁判所での面談が終わると、そこから1〜3ヶ月ほどで後見開始の審判がなされます。

 

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H26.8.5 相続相談によくある勘違い、他家に出たら相続できない?

相続の相談で、毎回のように聞かれるのは相続人が誰なのか、相続できる割合はどうなっているのか、ということ。

 

これだけインターネットやテレビ、あるいは書籍などで情報が手に入れやすくなっていますが、やはりなかなかわかりにくいようです。

まして、知人や親族などで専門知識のない人に聞きかじったりして、わけがわからなくなる方も。

 

よく聞かれるのが、

戸籍を出たら、相続権がなくなるのかということ。

結婚して、氏をかえ、配偶者と新しい戸籍に入ったら、元の親の相続権がなくなるのではないかということです。

いまどき、嫁に嫁ぐ、というような言い方が時代に合っているのかどうかと思いますが、

他の人の家に入ったから、相続人ではなくなるのではないのか、と言いたいようです。

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H26.7.29 介護保険料の滞納と生活保護

大阪市淀川区在住のAさんは認知症です。

年金と生活保護受給者でした。

年金で不足する部分は生活保護を受けていました。

長い間、夫婦で生活していましたが、昨年夫が亡くなりました。

夫が亡くなり、遺族年金が支給されると、生活保護は打ち切られてしまいました。年金と遺族年金で最低生活費を上回ったためです。

 

さて、Aさんは介護サービスを受けています。

ところが、生活保護の打ち切りに伴い、過去に介護保険料を滞納していたことが発覚しました。

2年以上の滞納で、時効により納付できなくなっていました。

通常ですと、時効になった未納期間がある場合はその期間に応じて、一定期間の保険給付が9割から7割に減らされます。要するに、介護サービスの自己負担が1割から3割に増えてしまいます。

Aさんの自己負担は、3割負担になってしまいました。

 

 

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H26.7.22不動産の相続登記が間違っていたら

すでに登記されている内容が誤っているということが、たまにあります。

 

相続登記でいえば、遺産分割協議をして協議書を作成し、遺産分割協議書のとおりに登記をしたが、実はその内容が間違っていたという場合があります。あるいは、遺産分割協議書とは違う内容の登記がなされている場合もあります。

 

司法書士が相続登記を行う際、遺産分割協議書も一緒に作成します。

しかし、相続人自身で遺産分割協議書を作成し、相続登記を行うと、本来の相続人の主旨が正確に反映されないことがあるのです。

 

そういった場合、間違って登記した内容を修正することになりますが、その修正のやり方には注意が必要です。

修正する前と後とで、同一性のある場合は更正登記、同一性のない場合は抹消登記になります。

 

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H26.7/14 突然、他の相続人から遺産分割協議書が届いたら

ある日突然、他の相続人から遺産分割協議書に実印を押印して、印鑑証明書と一緒に返送してほしいという内容の書類が届くことがあります。

 

自分の身内の人が亡くなり、相続の手続が必要になった時、相続人の誰かが代表相続人として手続を進めることが多いのですが、自分自身が代表相続人になって進めたり、あるいは最初から相続手続きの話に参加していれば問題ありません。

ところが、相続人同士が疎遠になっている場合に、突然相続手続きをするので実印を押せと言われても困惑してしまうのはごく当り前です。

 

誰が代表相続人になってもいいのですが、たいていは亡くなった人に一番関与していた方や、遺産を多く取得するであろう人がなるのではないでしょうか。そして、その方が相続手続きのキーマンになるので、亡くなった方の遺産を管理しているはずです。

 

 

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H26.7.8 使えないキャッシュカードと被後見人

私が就任している、ある被後見人Aさんの話。

 

独居で介護サービスを受けています。

アルツハイマー型認知症で要介護2の方ですが、私が成年後見人として財産管理を行っています。

 

Aさんは、認知症ですが、毎日外出します。身体はとてもお元気です。

毎日、決まった銀行に行き、キャッシュカードをATMに差し込みます。

すると、画面には、このカードは使えませんので、窓口に来てください、というような表示がされ、キャッシュカードが戻ってきます。

不審に思ったAさんは、窓口に行きます。

窓口では、お金を出すときは、後見人さん(私)と一緒に来てくださいね〜、と伝えると、Aさんは、

ああ、そうやったわ〜と言いながら帰っていきます。

そして、今日銀行に行ったことは忘れます。 

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H26.7.5 被後見人や亡くなった方の借金を調べる方法

借金があるかないかを調べる方法のひとつに、信用情報機関での調査というのがあります。

 

昨日は、私が成年後見人に就任した被後見人の方の負債調査のために信用情報機関に行ってきました。

信用情報機関にはいくつか種類があって、消費者金融系やクレジット系、銀行系などがあります。

 

株式会社日本信用情報機構(JICC)というのは難波パークスタワーに入っていて、消費者金融やクレジット会社などの借り入れ状況などを調べられます。

(株式会社シーアイシー)CICは梅田の毎日インテシオにあります。

銀行からの借入等は、全国銀行協会の信用情報センターで確認できます。

 

 

 

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H26.6.30 財産放棄と相続放棄の違い

相続に関するよくある相談の中に、財産放棄をしたいという人がいます。

 

一瞬、相続放棄のことかな?と考えてしまいますが、話を聞いてみるとそうではないことが多いのです。

一般の方が財産放棄をしたい、という趣旨はたいてい、

「私は相続において、特に財産はいらないよ」「財産を相続するつもりはないよ」

というものです。

 

相続放棄というのは、家庭裁判所に申し出て、相続人の立場そのものを放棄することですから、相続放棄を申し出て家庭裁判所に受理されると、そもそも相続人ではなかったことになります。

 

相続人が複数いて、単に自分は財産は相続するつもりがなく、他の相続人に全部相続してもらう、というような場合は、遺産分割協議や相続分の譲渡の話になります。

 

相続人が一人だけで財産を相続するつもりがない、という場合は相続放棄を申し出るか、相続分の譲渡(第三者への譲渡)を検討することになるでしょう。ただ、不動産の場合はともかく、預貯金などの相続の場合、第三者への相続分の譲渡というのはあまり行われていないと思います。

財産を相続する気がないので、そのままほったらかしておく、というのはお勧めできません。

 

ところで、相続放棄が相続人であることをやめてしまうものであるのに対し、いわゆる財産を放棄したい、という場合は、相続人であることまでは放棄しません。

 

 

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H26.6.28 相続登記をしようとしたら、昔の所有権移転登記が無効な登記だった

先日受託した相続登記。

田舎のほうの不動産がたくさんあって、調べてみると、何代も前の方の名義のまま残っていました。

遺産分割協議でまとめて相続しますので、相続登記も何代分もまとめて一括申請します。

 

登記原因は

「昭和00年00月00日A家督相続昭和00年00月00日B家督相続平成00年00月00日C相続平成00年00月00日相続」

という、なんだかわけのわからないものになります。

 

戸籍をさかのぼって調べ、相続人は、代襲相続人やら、数次相続も混じって、なおかつ相続人の一人は未成年者で、ややこしいこと。

 

未成年者の件は、親との利益相反になるので、私が特別代理人として家庭裁判所に選任申立を行い、選ばれました。

 

これで、遺産分割協議も整い、いざ相続登記を、と思ったところ、たくさんある不動産の中の一つに、登記簿と戸籍をよく見ると、もともとの名義になった登記が無効なものがあることがわかったのです。

 

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H26.6.27成年後見人就任直後の仕事2

前回は、銀行への成年後見人の届出と名義の変更でした。

 

続いては役所関係です。

 

役所関係では、市区役所で、健康保険や介護保険、そのほか税務の担当課に行きます。

成年後見人が就任したことを伝えると、送付先の変更届け出をすることができます。

家族の方が後見人になった場合で、ご本人と同居しているのであれば問題ありませんが、別居の場合、役所からの送付物は後見人あてに送付されたほうが便利です。

 

そうすることで、健康保険証や介護保険証、保険料の支払いの明細や更新関係、保険料免除などの申請、介護保険の認定などの書類が送られてきます。

住民税や固定資産税のも同様に送付先を変更しもらいます。

 

 

 

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後見人就任直後の仕事、銀行で後見人の届出(2014-06-25)

これは親族の方が成年後見人に選任された場合も同じですが、

成年後見人に選任されたら、すぐにやらないといけないことがいっぱいあります。

なにせ、後見確定後、原則1ヶ月以内に本人の財産目録や、収支予算を家庭裁判所に出さないといけません。

 

毎度のことながら、先日も、まる一日がかりで、後見人就任直後の仕事をしてきました。

 

ちなみに、後見確定というのは、選任の審判所が後見人のところに届いて2週間経過することでその審判が確定し、後見登記がなされるということです。

 

 

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