H27.6.27 相続登記と権利書

不動産の相続登記のご相談に来られると、対象の不動産についてたくさんの権利書や権利書のような書類を持参される方がいらっしゃいます。

 

権利書は、昔(不動産登記法改正前)は登記済証といって売渡証書や申請書副本などの書類に法務局の「登記済」という赤いはんこが押されたものが綴じてある冊子、現在は登記識別情報通知という法務局が発行した書類が綴じてある冊子を指します。

その冊子自体は、登記を担当した司法書士事務所が作成したものです。

各司法書士事務所がオリジナルでつくった、事務所名入りの権利書の冊子が多く、中にはキンキラキンのすごいゴージャスな権利書冊子も見たことがあります。バブリーな時代を感じましたけど。

 

権利書のような書類、というのは、よくあるのが、不動産の登記名義人の住所を移転したときの登記完了証などを綴じた冊子、とか、抵当権抹消をしたときの登記完了証などを綴じた冊子、です。

これらのものは、権利書ではありません。

何らかの登記のつどこういった書類を渡され、しかしそれがどういう書類なのかの説明もろくに聞いていないので、結局何が大事で何が不要なものなのかさっぱりわからないという状況です。

そのほかには、売買契約書や、金銭消費貸借契約書の控えや、建物表示登記の書類や、いろいろ・・、かさばって捨てるに捨てられずといった感じです。

 

そもそも、特殊な事案を除いて、基本的には相続登記に権利書は使わないのです。

権利書がなくても、相続登記はできます。そこが売買などと違うところです。

 

もっとも、ご相談の際には権利書を持参していただくと、相続の対象になる不動産の把握ができますので助かるのです。

 

不動産の相続登記を行うと、相続人に名義が変わり、新しく登記識別情報通知が発行されます。

権利書は新しくなります。

新しく権利書が発行されると、古いほうの権利書はただの紙切れになります。

もちろん、廃棄しても構いません。

われわれ司法書士が相続登記の依頼を受ければ、相続登記が完了したときにこのあたりの説明と、持参してくれた古い権利書、その他の書類で不要なものを教えます。(中には、初めに取得した際の売買契約書など、将来売却した場合を考えて、税務上捨ててはまずいものもあります。)

 

ご自身で相続登記をされた場合は、法務局から登記識別情報通知書と登記完了証、原本を還付した場合は書類の原本(戸籍謄本類や、遺産分割協議書など)が窓口で渡されますが、とくに詳しい説明はないでしょう。登記識別情報の取り扱いの説明書をもらえるぐらいです。

 

いわゆる権利書の冊子はもらえませんので、味気なく、本当にこれが権利書なのか?と思われるかもしれませんね。

 

 

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