1.後見人は本人の財産を適切に管理する義務がある!

後見人はご本人(援助の必要な方)の財産を適切に維持し管理する義務がありますので、

後見人自身のために使用すること、親族等に贈与・貸付けをすることは認められません。

また、裁判所の監督によって、後見人や親族が賛成しても、本人財産の支出が許されない場合もあり、

裁判所の指示には必ず従う必要があります。

 ※後見制度は本人の財産を保護する制度なので、後見人が自由に処分できるわけではないということをよく覚えておきましょう。

 

後見等開始されると支払いのできないものとされた一例
・見舞いに訪れる親族の交通費、食事代
・ご本人と同居していることを理由とする後見人名義のローン返済
・退院の見込みがないにもかかわらず引取りを理由にした本人や後見人の家の改築・改装費用
・自動車の購入
・金銭の貸し付け・寄付、後援会の入会金
・後見人または親族への贈与(相続税対策の贈与を含む)
・ご本人が経営している会社の負債の返済 

 

2.申立人が希望した人(候補者)が後見人に選任されるとは限らない!

 

  • 後見制度は、後見人になりたい人を必ず後見人にする制度ではありません。後見人は、裁判所が選任します。配偶者や子、その他同居の親族でも後見人に選任されるとは限りません。申立てられた候補者が選任されない場合は、裁判所によって専門職(弁護士・司法書士等)の後見人が選ばれます。また、親族候補者が選任された場合でも、専門職の後見監督人が選任される場合もあります。
  • 専門職後見人や専門職後見監督人には本人財産から報酬を支払うことになります。
  • 本人が死亡すると後見人の職務は終了し、後見人は相続人に対して2か月以内に本人財産の収支を計算し、財産を引き継ぐ法的義務があります。ただし、後見人の職務に本人死亡後の遺産分割手続は含まれません。

3.後見人は、家庭裁判所又は後見監督人の監督を受けます。

  • 後見人は、裁判所又は後見監督人から求められた場合、本人の財産や収支表や目録と裏付け資料(通帳等のコピー)を添付した事務報告書を、決められた期限内に提出する法的義務があります。
  • 後見人が本人財産を不適切に管理した場合は、後見人を解任されるほか、民事責任(損害賠償請求等)や刑事責任(業務上横領罪等10年以下の懲役)を問われることもあります。
  • 後見人は、裁判所や後見監督人の監督にしたがって、本人のための財産管理を行わなければならず、親族の希望に沿った財産管理を行うことはできません。

4.その他のポイント

  

申立ては勝手に取り下げできない!

 

後見開始の申立ては、申立人の判断で自由に取下げることができません。
家庭裁判所の許可が必要になります。
例えば、申立書に記載した候補者が後見人に選ばれないことを理由とする取下げは認められません。
後見人の仕事はずっと続く!

後見人の職務は「本人が死亡」又は「本人の判断能力が完全に回復」しない限り続きます。

債務整理、遺産分割、不動産売買等の当初の目的を達成しても、後見人の職務は終わりません。

後見人が病気等で職務を継続できなくなった場合は、後見人の辞任・選任の申立てを行い、新たな後見人を選ぶことになります。

申立ての際の親族への意向調査について
申立てに際しては、事前に推定相続人等に後見申立ての意向を確認する場合があります。
成年後見人というのは、病院や施設との契約、預貯金などのお金の管理、不動産の管理や処分などの様々な権利を持ち、その責任はとても重いものになりますので、成年後見人は慎重に選ぶ必要があります。
後見人を誰にするのかというのは、あらかじめ親族関係者の意見を聞いたうえで家庭裁判所が判断します。通常は、申し立ての際に事前に親族関係者の方から、後見人候補者に対する同意書をもらいます。
本人や親族に対する調査や照会はおこなわないでほしい、という要望があっても。必要に応じて調査を実施する場合があります。
後見等申立て費用について

後見開始の申立てにかかった費用(印紙代・切手代・戸籍代・鑑定費用・司法書士等に書類作成を依頼した場合は司法書士等に支払う手数料など)は、原則、申立人の負担になります。

後で本人の財産から精算(支出)することはできません。

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