H27.12.28 成年被後見人の自宅の売却
私が成年後見人になっている、被後見人のマンションの売却が終わりました。
この方はすでに施設に入所しており、自宅マンションは空き家でした。
年金収入が少なく、貯蓄がなく、このまま施設にいると、数か月でお金が底をつく状態でした。
施設費を捻出するため、マンションを売却せざるを得ません。
もちろん、成年後見人が、被後見人の不動産を勝手に処分することはできません。
裁判所に許可をもらう必要があります。
不動産業者、撤去業者、修繕業者などに詳細な見積書と、査定書をもらい、売却の見込み額、最終的に手元に残るお金の見込みを算出し、裁判所に相談しました。
裁判所からOKの返事をもらい、まずは撤去作業開始。
廃棄処分する荷物の山、すべて撤去してもらいました。
次に、修繕工事。とにかくひどいヤニ汚れと修繕個所。工事に約1ヶ月。
工事が終了し、販売開始。
幸い、すぐに買い手が現れ、買主さんのローン審査も終了。
そして、いよいよ契約、という段階で裁判所に不動産処分の許可申立をしました。
事前にすべて資料も送り、相談済みなので、すぐに許可は出ます。
ちなみに、この許可決定書は、不動産売買の所有権移転登記申請に添付しなければなりません。
許可決定をもらって、売買契約。
契約の場では、買主さんに、私が成年後見人であることを説明、さらに、成年後見人が何者であるかも詳しく説明(普通の方は、成年後見の制度のことはあまり知らない)しました。
そして、決済引き渡しとなりました。ここまで、販売開始から約2か月。
後見人としては、さらに、役所に住所移転の届、健康保険、介護保険にも届け、年金事務所にも届け、郵便物の転送手配、水光熱費の停止手続き、火災保険や地震保険の解約、後見登記申請、などやることがいっぱい。
これで当分、施設費の心配はなくなりました。