残しておくべき遺言と、残されると困る遺言

 

 

有効な遺言を書く

自筆証書遺言の場合、手軽に作成することができますが、有効な遺言を残すためにはいくつかの注意点があります。せっかく書いた遺言が無効になってしまっては困ります。

無効な遺言とは、

15歳に達しない人の遺言。それと、遺言をするときに、その能力がなければ当然無効です。書いた本人が、書いた遺言の内容を理解していなければ無効です。もちろん、他人に無理やり書かされた遺言も無効です。相続人の一人に無理やり書かされた遺言は、無効です。私たちが遺言の相談を受けるとき、遺言をする本人からではなく、その相続人からの相談をいただくことがありますが、遺言はご本人の自発的な意思で作成されるものですから、相続人の希望どおりの遺言をご本人に書かせるというようなことはできないのです。

次に、自筆で遺言を書くときのルールが4つあります。

(1)本文の内容

(2)作成日付

(3)作成者氏名

(4) 作成者の印鑑を自分で押す

※(1)〜(3)を自筆で書く。ワープロやパソコンではだめです。

遺言書の用紙は破れにくいものを使いましょう。便せんやレポート用紙で大丈夫です。

筆記用具は、消えやすいものは避けます。ボールペンや万年筆などがいいでしょう。

普段の筆跡で丁寧に書きましょう。筆跡がご本人のものと違うなとど言われないように、普段と変わらない筆跡で書きます。もちろん、正確な字で書きましょう。誤字(嘘字)により、遺言の内容が、本人が望んだことと別の意味に解釈されてしまっては大変です。

ほかにも、自筆証書遺言の場合、相手や物の特定が不十分では効力が生じなかったり。文言の書き方まで細かくルールがあるなど、いろいろクリアすべき要件がありますので、自筆証書遺言にする場合、もちろん公正証書遺言にする場合も専門家に相談しておいたほうがよいでしょう。

残されると困る遺言の例

たとえば、不動産や預貯金、株式や動産など多数の遺産があるとき、遺言で相続割合を定めた場合はどうでしょうか。妻には、10分の7を、子Aには10分の2を、子Bには10分の1を相続させる、と遺言された場合、具体的に何をどう分けるかがわかりません。もし、子どうし仲が悪かったりして、紛争を避けるために遺言をするのであれば、このような相続割合をもって遺言をするのは困ります。結局、遺言で指定された割合どおりに遺産を分けるためには、どの遺産をだれにわけるのかという、遺産分割協議をしなければ分けることができないのです。これでは、紛争をさけるどころか、よけい紛争になる恐れがあります。

よかれと思って作成した遺言も、のちに紛争の種になるようでは困ります。

▲このページのトップに戻る