成年後見の申立の相談を受けてから実際に後見人が選ばれるまでには、結構な期間がかかります。
まず、相談を受けてから家庭裁判所に実際に申立をするまでに、1〜2ヶ月ほどかかります。
というのは、
成年後見の申立をする場合、大阪家庭裁判所では申立人や後見人候補者の面談が行われるのですが、事前に予約が必要です。
いまのところ、予約を入れるとかなり込み合っているようで、たいてい1ヶ月か2ヶ月ほど先になっています。
今日、問い合わせたところ、今予約できるのは10月の初旬だと言われました・・・。
ちなみに、成年後見の相談を受け申立の依頼を受けると、申立人や候補者、当然ご本人にもお会いし、事情を伺います。
申立の理由や、ご本人の生活状況、財産状況、親族の対立がないかどうか、介護状況など細かくお伺いします。
ほとんどの場合、介護サービス事業者の方が同席されますので、親族の方よりも詳しくうかがうことができることが多いです。
そして、戸籍を収集したり、ご本人の財産関係の資料などを揃えたり、診断書の手配をしたり、申立てに必要な書類を準備します。
診断書は数日から数週間ほどかかるようです。
最初の相談から、書類の準備完了までで、数週間から1ヶ月ほどはかかってしまいますので、そこから家庭裁判所に予約を入れると、さらにそこから1,2ヶ月待たされることになります。
なので、申立が確実な場合は、なるべく早い段階で予約を入れるようにしています。
そして、家庭裁判所での面談が終わると、そこから1〜3ヶ月ほどで後見開始の審判がなされます。
成年後見や保佐、補助の申立件数は、平成21年に27,397件だったのが、平成25年は34,548件です。
申立人は、認知症等の本人の子が最も多く、次に市区町村長、兄弟姉妹になっています。
申立の理由としては、預貯金等の管理や解約が一番多く、あとは、施設入所などの介護保険契約のためとか、不動産の売却、相続手続きなどです。
相談で、一番多いのもやはり預貯金が引き出せないとか、遺産分割ができないといったものがほとんどです。
なお、誰が成年後見人等になるのかというと、配偶者や子などの親族が42.2%、特に子が最も多く、次に親族以外の第三者が選任され、全体の57.8%です。
第三者の内訳としては、弁護士や司法書士、社会福祉士が大半です。
以上裁判所の統計からです。